グリーンコープは共産党と関係ある? 左派新聞で真相を徹底調査

生協が共産党と関わりがあると考えて利用を躊躇している人がいるそうなので、「そんなことないよ、おいしい食品が比較的安く手に入るよ」という内容を書こうとして、逆に少なくとも20年以上前はがっつり関わりがあったことを発見してしまいました。

しかし、設立時から共産党と無関係の生協もあることや、設立時は関係があったけど現在は関わりが薄れている生協が多いこともまたわかりました。

しかし、グリーンコープだけは現在も関わりがありそうなオーラがただよっています。そこで、今回はグリーンコープに特化して共産党との関わりを調べてみました。

グリーンコープの平和活動は左翼寄り

あまり知られていないですが、平和活動をしている生協は多いです。

ただ、調べてみたところあまり反発の出ないジャンルに限定している生協が多いようです。

反発の出やすいジャンルとは、「日本は戦争で悪いことをした。なので近隣諸国に謝罪すべし」「その反省に基づいて自衛隊の軍備拡張を阻止すべし」「近隣諸国と友好関係を築くべし」というようなもので、逆に反発の出にくいジャンルとは、「広島・長崎の原爆被害を繰り返してはならない」「世界から紛争をなくそう」「戦争によって市民の日常生活が破壊される」みたいなものです。

しかしグリーンコープはとがっています。「日本がかつて戦争を発動したという事実を踏まえて」の不戦決議、「過去の日本の侵略の歴史を正しく知る機会とする」韓国への旅などが平和活動に含まれます。特に韓国系は、嫌韓流などの本が流行ったことからもわかるように、一定程度拒否反応を示す日本人がいる地雷ネタですから、反発覚悟であえてサイトに掲載していると思われます。

グリーンコープの元専務理事が活動家

左派系新聞の人民新聞社が1999年に書いた記事によると、グリーンコープ専務理事をしていた行岡良治さんの左翼としての経歴はこのようなものだそうです。

◇行岡の「活動家」としての始まりは熊本大学のML派から。「ゲバルト隊長」として名をはせるも、獄中にいる間にML派が崩壊。
◇出獄後、熊大に戻った行岡は生協に対する国の介入に反対、闘争を指導。
◇熊大生協を基に、地域生協・熊本生協を作るが、労働組合と対立、追放され、分裂組織「共生社生協熊本」を設立。

今は耳にすることがない化石のような用語が多いですが、MLはというのは、社会主義学生同盟マルクス・レーニン主義派のことで、共産主義を支持している人の中でも「新左翼」に分類されるそうです。

日本共産党くらいしかメジャーな存在として生き残れなかったので、共産主義団体⁼日本共産党という認識の方は多いようですが、昔はたくさん団体があったそうです。

現在は存在しない派閥の人

「新左翼」は、日本共産党などの昔からある左翼を批判したので、共産党との仲はあまりよくありません。なので、「グリーンコープは共産党と関係ある?」と聞かれたら、「ない」と答えるのが厳密には正解なのかもしれません(笑)

共産党は、政党の中では小さいとは言っても現在2%から3%の支持率があります。単なる福祉政党的な応援の仕方をされているだけで、この割合のすべてが共産主義思想を支持しているわけではなさそうですが、現在も一定の影響力があります。

しかし、新左翼は下火になってもっと勢力が少なくなっています。左翼の中でもレアキャラです。しかも、新左翼もいろいろ派閥があって、グリーンコープ・行岡さんのML派はもう存在しないわけですから、今現在もどこかに大規模に資金を流している可能性はその分低くなるのではないでしょうか。

明らかに悪意を持って否定している記事なので参考にならないかもしれませんが、人民新聞社的には、行岡さんはもう共産主義活動家をやめ、生協活動に専念しているように見えるようです。

行岡の経歴に明らかなように、70年以降の運動の後退期の中で所属党派も解体してしまった行岡は、「陣地」としての生協にもぐり込んだ。が、高度成長の歪みが様々な公害問題として顕在化したこともあって、生協運動運動が急成長するにつれ、行岡も生協にのめり込み、やがて「生協」それ自体が目的になってしまった・・・セクト的「市民運動主義者」、ただのダラ幹になった「労働組合主義者」等々、70年以降、現場へ入っていった新左翼活動家の「ナレの果て」はその辺にゴロゴロしている。行岡もまたその1人であることは間違いない。

平和活動の共催団体

左翼と言ってもいろいろあります。グリーンコープが現在どの系統の左翼と仲がよいかは、平和活動の共催団体を調べると見えてくるかもしれません。

と思って調べてみたのですが、独自開催が多いようです。

共生・平和長崎自転車隊」も、発祥は別のようですが、現在は単独開催に見えます。「ピョンファ・エ・ダリ(平和の橋)韓国への旅」も独自のようです。

韓国イベントはさすがに外部の団体が絡んでいるかと思いきや、通訳として同行した在日朝鮮系の2人がグリーンコープの元理事なので、自前のイベントでした。

グリーンコープが主催した「水俣病展2017」というイベントがあったのですが、共催団体が幅広すぎて特にどこと仲良しともわかりませんね。左派の朝日新聞と右派の読売新聞、さらには創価学会まで共催団体に入っています。

主催:グリーンコープ・水俣フォーラム 共催:熊本日日新聞社 後援:熊本県・熊本市・水俣市・熊本県教育委員会・熊本市教育委員会・朝日新聞社・毎日新聞社・読売新聞社・西日本新聞社・NHK熊本放送局・熊本放送・くまもと県民テレビ・熊本朝日放送・テレビ熊本・エフエム熊本 協賛:熊本大学水俣病学術資料調査研究推進室・人間学研究会・熊本県保険医協会・熊本県民医連・連合熊本・自治労熊本・熊本県高教組・熊本県高齢者障害者福祉生協・熊本大学生協・熊本市仏教連合会・浄土真宗本願寺派熊本教区・創価学会青年平和会議・秋津レークタウンクリニック・グリーン発電会津・エックス都市研究所・環境構想研究所・グリーンクラブ・グリーンクラブ熊本支部会・共同運輸・ホープ印刷

グリーンコープを使いたくなくなったときに考えること

「生協と共産党はつながりがあるんですか?」と聞く人ほどあまり共産党のことを知らないように感じられます。

創業者の経歴などから、少なくとも「日本共産党」に売り上げの一部を回している可能性は低そうですよね。共産党とのつながりを気にしている人は、特にどこともつながらずにグリーンコープ独自の左派活動を展開しているだけだったらそれはOKなんでしょうか? 人によって判断が分かれる部分かと思います。

左派活動にお金が回っているのは確実

「共生・平和長崎自転車隊」も「ピョンファ・エ・ダリ(平和の橋)韓国への旅」もやっていますし、ある程度の支出がされていることは明らかなので、共産党でなくても左派的活動にお金が回るのが嫌という方は、グリーンコープは使いたくないと感じるかもしれません。

裏でどこかとつながっているはずだ、と思う方もいるかもしれないのですが、似たような思想の仲間がどれだけ現在も存在しているのか、と考えるとものすごく減っていますから、グリーンコープだけでガラパゴス的にやっている可能性もかなりあるのではと思います。

代替サービスのコスパは?

私は個人的にはグリーンコープの商品はおいしいと思いますよ。ただ、食べていたのが未成年のころなので、コスパについては実はよく知らないのです。

グリーンコープを使っていた人が引っ越しで関東に来た時によく利用する(と営業の人がアピールしていた)生活クラブを利用していますが、やはり生協は同等の品質のものが他のルートより安く提供されている傾向があるように感じます。

食材の品質にこだわりたいだけであれば、おいしっくすなどもかなりこだわった商品が買えると思いますがお値段がちょっと高いようです。

関東在住なのでグリーンコープは加入できず、カタログが見れないのですが、例えばこのような感じで、同種の製品の価格を比べてみると、どの程度割高なのかわかります。

商品生活クラブおいしっくす
牛乳(1000ミリ換算)315円329円
平飼い卵(6個)337円462円
豚バラスライス(100グラム)266円362円
鶏モモ肉(100グラム)213円279円

グリーンコープで売っている商品は、平飼い有精卵・ノンホモ牛乳・有機野菜など、製造法が違うから高くなっているものが多いので一般のスーパーとは比較できませんが、おいしっくすなどの同種の製品を扱う会社を見てみると、品質と値段のバランスがとれているかどうかは自分で確認することができます。

このように比較してみてもしグリーンコープの方がコスパがよかったら、左派活動は見ないことにして利用するのもありだと思います。

日常的に食べていたのはもう20年近く前ですしグリーンコープの関係者ではないのですが(笑)、おいしい食べ物をたくさん教えてもらったと思っているので、悪い印象はないです。ちなみに、パン・お菓子系は明らかにまずく、お肉系がおいしいです。贈答品メニューのローストビーフは今でも毎年実家から送ってもらっています。