自然食

ノンカップ麺は健康に悪くないの? 添加物・塩分・脂質を検証

20年以上に前に、「カップ麺の容器からプラスチック成分が溶け出している」ことが話題になりました。

プラスチックを口にしたくない方や、エコの問題でプラスチックごみを出したくない方向けに、生協では「ノンカップ麺」というインスタント麺が売られていることがあります。

一般的な袋入り麺のように鍋でゆでるのではなく、お皿にお湯を入れてサランラップをして3分待つ形式です。

お皿で作る版のカップラーメンですね。

このノンカップ麺、プラスチックを容器に使っていないという点はいいのですが、一応カップ麺なので、普通のカップ麺と同じくあまり健康にはよくない面もあります。塩分量や脂質の量などですね。

そこで今回は、ノンカップ麺と普通のカップ麺と比べて、健康に悪い要素がどの程度になっているのかを検証してみました。

メーカーは基本的にトーエー

生協や自然食専門店での取り扱いがありますが、メーカーは基本的にトーエーです。

それぞれの生協でパッケージを変えているようですが、トーエー製以外見たことがないレベルでトーエーが市場を独占しています。

トーエー どんぶり麺 野菜入しお味ラーメン
◎麺は国内産小麦粉使用 ◎植物油で揚げた麺です。 ◎ノンカップメン「どんぶり麺」は、余分なカップを省きました。

味は普通においしいのですが、バリエーションは少ないです。

トーエー直売と、生活クラブでレパートリーを比較してみました。

商品名トーエー直売生活クラブ
しおやさい味
しょうゆ味
そば
きつねうどん
中華そば飛騨高山らーめん風×
味噌らーめん×
やきそば×
カレーうどん×

しお味・しょうゆ味・そば・きつねうどんは売っているところが多いです。中華そば飛騨高山らーめん風・味噌らーめん・やきそば・カレーうどんは売っているところが限られます。

添加物・塩分・脂質をチェック

ここからは、気になる添加物・塩分・脂質をチェックしていきます。

無添加

ノンカップ麵の原材料は以下のようになっており、無添加です。

油揚げめん〔小麦粉(小麦〈国産〉)、パーム油、馬鈴薯でん粉(馬鈴薯〈国産〉〈遺伝子組換えでない〉)、食塩、ホワイトペッパー、オニオンパウダー〕、スープとかやく〔食塩、砂糖、チキンエキス、ごま、酵母エキス、コーン、わかめ、人参、デキストリン、香辛料(大豆を含む)、ねぎ、魚醤粉末、ほたてエキス、乳糖、ごま油〕

添加物っぽい名前のものとしてはデキストリンと乳糖がありますが、どちらも食品に分類されるので、原材料的には無添加です。

無添加食品を、家庭にある材料ででもできるシンプルな素材というイメージでとらえると、ノンカップ麺はそこからはずれますので、「ほぼ無添加」という感じですね。

スープの味付けはチキンエキスやごまなどで、化学調味料(アミノ酸)は使われていません。

無添加なので、ビタミン系の添加もありません。ビタミン添加してほしい人もいるので、これは好みにもよりますね。カップ麺にはビタミンがほとんど含まれないので、大手メーカーのカップ麺にはビタミンが添加されていることも多いです。

ノンフライ麺ではないので脂質は高い

自然派志向なら「ノンカップ麺」は「ノンフライ麺」でもあるのかなと思いましたが、実はトーエーのノンカップ麵はノンフライ麺ではありません。

「ノンフライ麺」は、言葉の通り揚げていない麺で、油で揚げることによる健康への悪影響がないものです。スーパーにも普通にありまますが、お値段的にはノンフライ麺の方が高い印象です。

スーパーによく売っている製品だと、マルちゃんの「麺づくり」シリーズがあります。

マルちゃん 麺づくり 6種セット 2個
麺づくり6種類が楽しめるアソートセットです。

トーエーのノンカップ麵「しおやさい味らーめん」と、マルちゃん麺づくり「鶏だし塩」の脂質を比較してみました。

トーエーマルちゃん
17.1g(78.5グラムあたり)7.7g(87グラムあたり)

マルちゃんの方がやや重量が多いですが、同じ重量で考えても脂質は倍くらい違いますね。

ノンフライ麺とフライ麺では、やはりノンフライ麺の方が脂質が少なくなるので、脂質が気になる方は大手メーカーのノンフライ麺の方がいいかもしれません。

容器からプラスチック成分が溶け出すのが心配なときは、容器をお皿に移し替える方法が使えます。

大手メーカーのノンフライ麺をまとめているサイトがありました。普通のスーパーにもノンフライ麺はいくつか置いていますが、フライ麺と比べると種類が少なくなりがちなので、通販で買った方がいろいろ選べます。

塩分量は控えめ

続いて、同じトーエーのノンカップ麵「しおやさい味らーめん」と、マルちゃん麺づくり「鶏だし塩」で塩分量を比較してみます。

トーエーマルちゃん
4.4g(78.5グラムあたり)5.8g(87グラムあたり)

食塩相当量はトーエーの方がかなり少なくなっていますね、

ノンカップ麺は、食べた感じ割とあっさりしています。フライ麺にもかかわらずあっさりした印象なので、塩分量控えめなのは納得です。

味はおいしいの?

ノンカップ麺もそこそこにおいしいと思いますよ。

スーパーのカップ麺の方がどちらかというと味は濃いですが、ノンカップ麺も塩分控えめとはいえそこそこ濃くしています。

ガチ自然派の家で育ったので、小さいころは生協のポテチがまずくてずっとカルビーのポテトチップスを食べたいと思っていたのですが、ノンカップ麺についてはそこまで不満はなかったです。脂質・塩分を見てもわかる通り、ノンカップ麺も別に健康にいいわけではありませんから、食べられるのはたまにでしたけどね、、、。

https://natural-food.site/%e3%81%be%e3%81%9a%e3%81%84%e3%83%9d%e3%83%86%e3%83%81/

濃い味を食べるのがつらくなってきたアラフォー以上の世代にはむしろノンカップ麺はおすすめです。