無農薬がウリの野菜宅配サービス「坂ノ途中」では、「旬のお野菜セット」という商品が主力です。
オイシックスなどのほかの宅配食材サービスと異なり、初回が大幅にお得になるキャンペーンなどはほとんど行っていないのですが、主力商品である「旬のお野菜セット」にお米やりんごなどのおまけを1品を加えたセットが初回お試しの代わりに販売されることがあります。
この記事では、旬のお野菜セットの仕組みや届く内容、スーパーなどの野菜と食べ比べた結果を紹介します。

旬のお野菜セットとは?
「旬のお野菜セット」とは、坂ノ途中のメイン商品です。定期購入で、中身の選べないお野菜セットが届きます。
中身は選べない
おいしっくすなどの他の宅配サービスは、「定期ボックス」の仕組みで毎週商品が自動でカートに入りますが、好きではない商品はカートから削除することができ、買いたいものだけを買うことができることが多いです。

しかし、坂ノ途中は本当にセット購入なので、中身は自分で選べません。
不便な仕組みのように感じられると思いますが、昔から一部では利用されていた仕組みです。坂ノ途中は、新規就農者への支援を目指していますので、セット販売の形式をとっているのだと思われます。
セット販売は売れ残りが出にくいですし、不作の場合は代替商品に差し替えることができるため、農家さんにとってはメリットのある方法です。
なお、中身は選べませんが、届らる頻度については1週間に1度か2週間に1度かの2つから選択できます。
量・タイプによって値段が変わる
旬のお野菜セットは、量やタイプによって4種類にわかれます。
名称 | 特徴 | 価格 |
きほんのお野菜セット S | 小さなお子さんがいるご家庭などに。見慣れたお野菜が中心のセット | 2,780円 |
きほんのお野菜セット M | 小さなお子さんがいるご家庭などに。見慣れたお野菜が中心のセット | 3,980円 |
S | 無理なく使い切れるサイズ。 季節を通して少しずつ、いろんなお野菜と出会えるセット | 2,780円 |
M | お野菜のバリエーションを楽しめる、量と種類のバランスがちょうどいいサイズ | 3,980円 |
L | 珍しいお野菜もお届けするので、 お料理好きの方や、お野菜中心の食事をされる方に | 5,280円 |
マイナーな野菜を作る農家さんを支援するという意味合いもあるようで、S・M・Lにはあまり見かけない野菜が入っていることもあります。
例えば、乾燥した状態の大豆が入っていたりします。乾燥した大豆を食べられる状態にするためには、数時間水にひたした後1時間以上煮る必要があるそうで、我が家ではお野菜セットで届いたもののまだ調理できていません。
一般的な野菜のみにしてほしい場合は、「きほんのお野菜セット」がおすすめです。
旬のお野菜セットの中身は?
今回は、旬のお野菜セットSを注文してみました。
初回のプレゼントとしてお米が入っていますが、お米以外の8点が旬のお野菜セットの内容です。

使いにくい野菜もいくつか入っていました。
使いやすい野菜 | ミズナ |
ほうれん草 | |
ニラ | |
じゃがいも | |
きくらげ | |
使いにくい野菜 | ケール |
ラディッシュ | |
白大豆 |
おまけのついたお試しセットはSしかなかったのでSを頼んでいたのですが、定期購入ではなく単発で旬のお野菜セットを頼む方法もありますので、そちらにすれば使いやすい野菜が含まれない「きほんのお野菜セット」も選べます。
めずらしい野菜が多い
お野菜セットときほんのお野菜セットの違いは、珍しい野菜が入っているかいないかです。値段は変わりません。
きほんのお野菜セットにはこのような野菜が入っているそうです。
・スーパーなどでよく見かけるような定番のお野菜
・あく抜きなどの下準備の必要がないお野菜
・小さいお子さんでも食べやすい、クセのない味わいのお野菜
さらに、きほんのお野菜セットでお届けしない野菜の例も書いてあります。
・一般的なスーパーなどでは見かけない/少量しか販売していないもの(ビーツ、きくいも、モロヘイヤ、バターナッツカボチャ、ヤーコンなど)
・辛み、苦みが強いもの(からし菜、クレソンなど)
・色味の強いカラフルなお野菜(紅だいこん、紫キャベツ、黄ズッキーニなど)
・調理に時間がかかるもの(たけのこ、ふきなど)
逆に言えば、こうしたきほんのSに入っていない野菜が普通のSには入っているのです。
虫食いもあり
坂ノ途中の野菜は無農薬なので、虫食いはあります。それが嫌な方にはおすすめしません。
生協(生活クラブ)の無農薬野菜をずっと買っていますが、最近は無農薬野菜でもぱっと見た感じで虫食いが目立つような野菜は少ないように感じます。なので久しぶりにはっきりした虫食い穴を見ました。
虫食いが目立つ野菜が少ない理由はよくわかりませんが、防虫ネットなどで手間暇かけて対策しているのかもしれませんし、虫食いが目立つところは除去しているのかもしれません。
今回届いた8種類の野菜の中では、ラディッシュの葉にがっつり虫食い跡がありました。そのほか、ミズナに小さな虫食いがあり、ケールには蝶の卵のようなものがついていました。
有機JAS認証は?
坂ノ途中は新規就農者が多いため、無農薬栽培をしていても、手続きや費用の負担の関係で有機JAS認証を取得できないことがあるそうです。
そのため、有機JAS認証はついていないことが多いという説明資料が一緒に届いていたのですが、今回は8品中4品(ミズナ・きくらげ・にら・ほうれん草)に有機JAS認証がついていました。
8種類の野菜を紹介
今回届いた8種類の野菜を詳しく紹介します。
今回届いた8種類の中では、ケール・ラディッシュ・白大豆が比較的使いにくい野菜です。
ケール
ケールとラディッシュは、おいしっくすがプッシュしているので、オイシックスの定期宅配を利用していたときに何度も食べていました。
が、今回届いたケールはオイシックスのケールよりかなり大きい、かつ葉っぱがかたそうなのです。
品種が違うんだろうと思って調べたところ、やはり違うようです。オイシックスのケールは「かがやケール」という名称で販売されていますが、品種的にはおそらく「カーリーケール」というものだと思います。葉っぱがもう少し小さく、柔らかかったです。

画像引用)オイシックス
オイシックスのケールは柔らかいので、手でちぎってサラダに入れていたりしましたが、坂ノ途中のケールは包丁で切ることになりそうです。かなり育った状態のキャベツの一番外側の葉っぱ、くらいのイメージです。
手と比べるとこのくらいのサイズになり、かなり大きいです。

苦みがあり、ぱっと食べただけだとあまりおいしくは感じないです。しかし、スーパーの野菜よりよくも悪くも存在感があり、味付けなしで葉っぱをちぎって食べても飽きずに食べ続けられます。
スマホを見ながらむしって食べていたらいつのまにか1枚完食してしまいました。
おいしい感はないですが、歯ごたえも味も存在感があります。キャベツに比べて栄養が豊富だそうなので、BASE FOODのように栄養目的で無心で食べるといいかもしれないと思いました。
ラディッシュ
ラディッシュというのは、小さなかぶのような野菜です。こちらもオイシックスでよく配達されていました。
オイシックスのラディッシュはミニトマトくらいのサイズでしたが、坂ノ途中のラディッシュはミニトマトの2倍くらいはあります。
ラディッシュはスライスして食べることが多いので、サイズが小さいと切りにくくてイライラします。坂ノ途中のラディッシュは少し大きめなので、その分少し切りやすくなっていてよかったです。
葉っぱもついているのが特徴です。人参とかかぶの葉っぱは、スーパーの商品だとカットされていることも多いですが、実は食べられます。
お味噌汁に入れたりしてほうれん草やチンゲン菜と同じ感覚で利用できるので、実だけのラディッシュより少しお得感があります。
白大豆
大豆は、調理がものすごく手間です。なので、すでに火を通した缶詰の大豆などがよく使われています。
今回坂ノ途中から届いたのは生大豆なので、6時間水につけた後1時間以上煮るという工程で調理しなければいけません。
オレンジページによると、電子レンジでやればもっと短い時間でできるようですが、それでもすべての工程を含めると2時間以上かかるようです。
あまりにも面倒なので、節分の豆みたいにそのまま食べられないのかと思ったのですが、あの豆は生ではなくて炒り豆だそうです。
大豆も大量にあるならなんとかがんばろうという気になりますが、少量しか入っていないので余計にモチベーションが下がります。
これが一番調理法に困りました。「きほん」タイプのセットでなければこういうものも入れられてしまうリスクがあります。
ほうれん草
ここからは、比較的メジャーな野菜になります。
ほうれん草は無農薬栽培でも比較的虫がつきにくい作物らしく、虫食い穴は目立ちません。(少しはあります)
しなっとしたところもなく鮮度はいいようです。スーパーのほうれん草より葉っぱにかなり厚みがあります。
スーパーの野菜より葉っぱが力強い見た目というのはほかの野菜も同様だったので、気のせいではなく無農薬栽培が原因だと思います。

ミズナ
ミズナはスーパーで買ったものと食べ比べしてみました。左が坂ノ途中のミズナ、右がスーパーのミズナです。
元気感がだいぶ違いますね(笑)

保存状態の影響もあると思いますが、葉っぱの厚み自体がそもそも違うように見えました。
味の方はというと、、、かなり青臭いです。スーパーのミズナが、味が薄めでサラダにすると自己主張なくさらっと食べられるのに対して、坂ノ途中のミズナはかなり主張が強いです。
目隠しで食べても一口で気づくレベルの青臭さです。これもケールと同様に最初は食べづらい感じがするのですが、慣れるとなんとなく食べたくなってきます。
きくらげ
国産きくらげはかなりレアですね。すごくおいしかったです。
普段使っている国産にこだわった生協(生活クラブ)も、きくらげとして売っている商品は国産ですが、食材キットに入れるきくらげは中国産だったりします。
こちらも中国産の乾燥きくらげと食べ比べをしようとしたのですが、、、アマゾンで買った大容量きくらげがあまりにもまずすぎて比較になりませんでした(笑)
同じ味付けで作った「きくらげとミズナと卵の炒め物」を旦那に食べさせてみたのですが、中国産きくらげの方は一口食べて「まずすぎる!」と言ったのでそこで終了してしまいました。生きくらげと乾燥きくらげの違いに加えて、大容量の安いものを買ってしまったのが原因かもしれません、、、。
国産きくらげの方はかなりおいしかったです。
新じゃがいも
中サイズくらいの新ジャガイモが3つ入っていました。
じゃがいもは結構大量に使いますから、欲を言えばもう少したくさんほしかったですが、Sサイズなので仕方ないですね。
同封のお野菜説明所に、「発芽を抑制する放射線照射を行っていない」と書いてありました。
じゃがいもに発芽を抑制する放射線照射が行われる可能性があるという話は今回初めて知りました。
ガチガチの自然派の母親は、塩専売時代から自由化されるまでの歴史、塩の製法の種類などを小学生の娘に語り始めるマニアでしたが、この話は聞いたことがありませんでした。
ネットで検索しても出てくる情報が古いものが多いので、最近は特に問題になっていないのかもしれません。
東京都福祉保健局によると、北海道の専用施設でしかできないそうなので、スーパーのじゃがいもは放射線照射されたものばかり、ということはなさそうです。
日本では、食品衛生法に基づき、原則として食品に放射線を照射してはならないこととなっています。ただし、じゃがいも(ばれいしょ)については、例外として発芽防止(芽止め)の目的でコバルト60という放射線を照射することが認められています。
現在、北海道にある専用の施設で、放射線によるじゃがいもの芽止めが行われています。放射線を照射したじゃがいもには、その旨の表示が義務付けられています。
ニラ
緩衝材ゼロで段ボールにギチギチに野菜を詰めてきたので、傷んでいないか心配でしたが、葉っぱもしっかりしていて鮮度はよさそうでした。
こちらは今日食べ比べしてみます。

よくも悪くもクセがある
「スーパーのものと味が変わらない」という野菜は少ないようです。どれもクセがあって、どちらが坂ノ途中の野菜かわからないようにして食べてもはっきりわかります。
ただ、にがかったり固かったりする方向にクセがある場合もあるので、味が合わない人はいるかもしれないです。
同じ宅配食材サービスのオイシックスと比較すると、合う人も一定数発生するだろうなと思います。オイシックスは無農薬ではなく減農薬の野菜がほとんどですが、無農薬や野菜に対するこだわりよりも、「スーパーの野菜に慣れた人が食べてもおいしく感じるかどうか」を重視した野菜が多いように感じます。オイシックスだと虫食い跡や虫の卵なども目立たないので、抵抗感なく始められるようになっています。

ちなみにガチ自然派の私の実家では、農家直送の野菜を食べていましたが、虫の卵どころではなく虫そのものが相当な頻度で混入していました。小学生低学年のころから夏休みなどに毎日料理をさせられていましたが、虫を見逃して料理に入れてしまうと大変なことになるので必死で葉っぱの虫取りをやっていました。
そういうガチ自然派の経験から見ると、坂ノ途中は、無農薬農業を現代的・都会的ニーズに合わせようとかなり努力しているように見えます。しかし、それでも多少は合わない人が出てきてしまうのは仕方ないかなと思います。
野菜にこだわっていることを売りにしているサービスでも、よく見たら無農薬ではなくて減農薬だったりします。
坂ノ途中は無農薬へのこだわりはかなり高いようですので、多少クセがあっても無農薬野菜がいい!という方はぜひ試してみてください。
