自然食

無添加ママって外食するの? お店を選べばOKなのか考えてみた

「無添加ママ」と検索する人は「うざい」「怖い」で検索する人が多いのですが(笑)、その次くらいに「外食」のキーワードで検索されています。

自分が無添加ママをやっている人がどのようなお店がおすすめなのか知るために、または無添加ママが嫌いな人が無添加ママの外食事情に興味を持って検索しているのだと思われます。

ガチガチの無添加ママだった私の母親の場合、外食をそもそもほとんどしませんでした。年に3回くらいだったと思います。しかも、行くときはお高い系に行くので、ガストなどのファミリーレストランには本当に一度も行ったことがありませんでした。

私自身はもっと緩いので、いろいろ外食には行っています。

今回は、無添加ママの外食事情について紹介します。

ガチの人は行かない

ガチの自然派の人は、そもそも外食に行きません。私の母の場合、それには二つの事情がありました。

基準を満たす店は高い

お手軽な値段で行ける外食のお店は、自然派ママ的にNGなことが多いです。チェーン店は添加物を使用していまし、基本的に手作りの個人店でも問題があります。

個人店では添加物はそれほど使っていませんが、例えば発色剤入りのハム、無農薬ではない野菜、飼料に何を使っているかわからない外国産のお肉、添加物入りのソースなど、無添加ママ的にNGの素材をたくさん使っています。

肉の飼料まで気にする人は一般の人にはあまりいないと思いますが、自然派ママ的には、飼料に抗生物質が入っていたり、ホルモン剤が入っていたりするとNGになります。

これらを避けて外食したいと思うと、非常にお高いお店になるのです。

自然派に特化したレストランでない限り、無添加ママ的な心配事をすべて避けることはできませんが、高級レストランになればなるほど、問題のある食材を使っている確率は低くなります。

そのため、ガチ自然派ママだった実母の場合、外食は「高めのお店に年3回程度」となるのです。

誕生日などの記念日はもちろん自宅で手作りです。

小学生だったころ、友達が「月1回は外食をする」と話していてうらやましいと思ったのですが、普通の値段のお店で月1回と高めのお店で年3回だと、外食にかける費用はそこまで変わらなかったのかもしれません。

基本的にエンゲル係数が高い

家計の支出のうち食費の占める割合を「エンゲル係数」というのですが、自然派家庭は卵・牛乳など日常的に食べる製品が1.5倍以上の値段になるため、すべて自炊していてもエンゲル係数は高くなります。

そのため、さらに外食でぜいたくをするわけにはいかないという事情もあり、外食頻度が低くなってしまいます。

なんちゃって自然派ママは行く

ガチ自然派ママの娘である私の場合、外食は普通に行きます(笑)

マクドナルドくらいあからさまに添加物が入っていそうなところはさすがに避けますが、スシローにはよく行きます。

外食に行かない自然派ママとの違いは、「添加物を全くゼロにしたい」のか、「日頃気を付けていれば多少は大丈夫」と考えるのかの違いかと思います。

子供の楽しみになる

子供のころ、自分はすごく外食に行きたかったです。いろんなものを選べるし、普段ママが作らないようなものも食べられるし、子供にとっては外食は楽しい場所です。

そのため、個人的には「たまにならいい」の精神で定期的に連れて行ってあげた方がいいのではと思います。

外食のお店選びはどうする?

行く予定のお店がどのくらい添加物を使っているのか? を事前にこまめに調べる方もいるようなのですが、「たまにだから」と割り切ってあまり気にしないのがおすすめです。

というのも、添加物使用の有無は、基本的に企業側に問い合わせしないとわからないことが多いですし、わかったとしても完全無添加でないと、どの程度の価値があるのか判断がつきにくいからです。

そのため、私の場合は基本的においしいと思ったお店に行っています。

添加物は問い合わせしないとわからない

添加物を使っているかどうかを細かく問い合わせしている「まゆゆんのヘルシーブログ」というサイトがあるのですが、お高めのハンバーガーチェーン店のフレッシュネスバーガーは結構添加物を使っています。

新鮮野菜をアピールしたイメージ戦略をしているので、一見添加物にも気を遣ってそうな感じですが、そうではありません。

一方、一見するとマクドナルドと同じ添加物系に見えるバーガーキングは、看板商品のワッパーバーガーを無添加にしています。バーガーキングはアメリカの企業ですが、アメリカで無添加商品を評価する流れが起きているので、日本でも添加物なしのバーガーが売られているという事情です。

見た目がマクドナルドっぽいので、添加物たっぷりなのかと思いこれまで避けていましたが、フレッシュネスより添加物的に優秀のようです。

価値の判断がしにくい

大戸屋の場合、添加物の基準として以下の情報を開示しています。しかし、これを見て具体的にどの程度気を遣っているかぱっと把握できる人は少ないでしょう。「気を遣っているなら安心だな」くらいの感想を持つだけの方が大半だと思います。

  • 「保存料」については、法令で定められた26品目は使用しておりません。
  • 「合成着色料」については、14品目を大戸屋の基準として特定し、使用しておりません。
  • 「合成香料」については、天然香料以外の香料である「指定添加物」158品目を大戸屋の基準として特定し、使用しておりません。
  • 「化学調味料」については、「アミノ酸」と表記される物質32品目を大戸屋の基準として特定し、使用しておりません。

不使用とされている添加物の名前も公表されているのですが、上記文章とその不使用添加物の名前を見ても、どの程度こだわっているのかいまいちわかりません。「完全に使っていない」のならわかりやすいのですが、「お大戸屋が指定した品目を使っていない」だけですからね、、、。

私はある程度添加物の名前を知っていますが、一覧を見てあれこれ考えるのはめんどくさい気持ちが勝ってしまいます。なので見てもいません(笑)

添加物ゼロにしてくれれば明確な違いがわかるのですが、微妙な違いだと、どのくらい価値があることなのか判断しづらいですよね。

寿司チェーンのくら寿司の場合だと、無添加を売りにしていて、4大添加物(化学調味料・人工甘味料・合成着色料・人工保存料)を「一切使用していません」と明記されています。

無添加ママ的にはいいことのように見えますが、裏を返すと「他の添加物は使われている」ということです。発色剤・漂白剤・香料などいろいろありますよね。

さらに、この4大添加物のうち化学調味料はただのアミノ酸なので、食べても体に害はありません。人工保存料についても、そもそも寿司に人工保存料は入っているのか?というのが疑問でした。業界慣行としてもともと使われないものについて「不使用」をアピールしているのだとしたら、ちょっとうさんくさいイメージになってしまいます。

そこで調べてみたところ、やはりもともと使われないもののようなのです。

日本食品添加物協会のサイトに掲載されていた、鈴鹿医療科学大学の長村 洋一教授の寄稿にはこのように書かれています。

寿司は生鮮食品であるので、この店が長年の努力の末に追放したと豪語している合成保存料は、刺身には原則として使えない。もし、使えば食品衛生法違反で摘発されることになる。従って、他の回転寿司でも明らかに使用していない、というより使うことが禁止されている合成保存料を、他の店が使用していると誤解させるようなこの書き方は一般人に対してかなり大きな優良誤認を生じさせている。

回転寿司には様々なメニューがありますので、スシローなどの他の店でも、寿司以外にも人工保存料が使われている可能性があります。その点はくら寿司の方が安心なのかもしれません。また、人工甘味料・合成着色料は問題視されている製品が多いので、それらが使われていないのもメリットではあります。

しかし、正直味はスシローの方がおいしいです。

微妙なレベルの無添加方針のくら寿司と、添加物については不明だがおいしいスシローだったらどっちに行くか?という話になり、我が家はスシローの方に行くことの方が多いです。

食べたお皿でガチャガチャができるのを子供が喜ぶのでくら寿司にもそこそこ行くのですが、やはり全体的にスシローの方がおいしいんです、、、。

スシローの方がおいしいと感じる人が多いのではないかと思い根拠を探してみたところ、「スシローとくら寿司 「価格帯」と「シャリ」から見えた戦略の“決定的”な違いとは」という記事を見つけました。

この記事によると、スシローの方が原価率(商品価格に占める原材料価格の割合)が高く、高価格メニューが多いとのことなのです。原価率が高い高めのメニューを食べたら、おいしく感じるのは当然ですよね。

味でなんとなくわかる

食べてみて、「おいしいな」と思ったお店はたぶん添加物も少ない傾向にあるので、単純に味が気に入ったお店をリピートするというのでもいいのではないでしょうか。

理由の一つは、セントラルキッチンではないかと思っています。

セントラルキッチンとは、食べ物を工場で作り、店舗ではあたためたりなどの簡単な処理をして提供するだけという方式です。

店舗で作った作りたて料理と、セントラルキッチンで作った料理の味の違いは、自然派にこだわっている方でなくてもなんとなく感じるのではないかと思います。

セントラルキッチンの場合は、工場に専門家がいますから添加物を入れやすいです。一方店舗調理の場合、アルバイトが調理している場合も多いですし、その分添加物も入れづらいです。その結果、「おいしいな」と思った店に添加物が少ない傾向が出てくるのかなと思っています。

外食チェーン店で、「全く使っていない」ところはないと思います。先ほど説明したように、不使用方針がある場合でもそれがどの程度なのかがとてもわかりづらいので、本当に気合を入れて調べてもいいとは思いますが、ある程度使っていることを前提に緩く味で判断して、そもそもの外食頻度を低くするという方法もありではないでしょうか。

無添加にこだわる理由のある人も

無添加ママが嫌いな方は、たまの外食くらいで神経質にならなくても、、、と思うかもしれませんが、無添加ママがそうなってしまった背景に、子供のアトピーやアレルギー、もっと深刻な病気などの理由があることも多いのです。

特に健康に問題がなく、予防的に自然派をやっている我が家のような家庭は比較的緩いですが、そういう方は必死なので外食にもこだわっているかもしれません。

アトピーやアレルギーは、病院の治療では劇的に改善することが難しいため、食べるものから改善という思考になりやすいようです。また、重い病気にかかってしまって、病院の治療と並行してわらにもすがる思いで、、、という方もいるようです。

それを考えると、「外食くらいいいじゃん」とはうかつに言えない面もあるのですが、特に深刻な問題を抱えていないご家庭は、外食は気楽に楽しむものにしてもいいのではないかと思います。