自然食

無添加のハンバーガーチェーン店はある? 実はバーガーキングが無添加

ハンバーガーチェーン店に無添加なんかないだろうと思い込んでいましたが、マクドナルドと似たような外観の「バーガーキング」は実はかなり無添加にこだわっているそうです。

一方、なんとなく自然派っぽいイメージのあるフレッシュネスバーガーは、添加物については特に基準を設定していないようです。

この記事では、ハンバーガーチェーン店6社の添加物と生野菜が国産かどうかについて調べてみました。

一部無添加

一部でも添加物の使用を制限しているのは、バーガーキングとウェンディーズ・ファーストキッチン、そしてマクドナルドです。

マクドナルドはパティを無添加にしています。添加物だらけの印象があったので意外でした。

バーガーキング

お店の外観がマクドナルド系なので、てっきり添加物たっぷりのハンバーガーチェーン店だと思い一度も入ったことがなかったのですが、看板商品である「ワッパー」には、合成着色料・化学調味料・合成香料・合成保存料などの人工的な添加物を使用しないそうです。

Whopperは、合成着色料、化学調味料、合成香料、合成保存料などの人工的な添加物を使用していません。

バーガーキング公式サイト

バーガーキングはアメリカ企業で、アメリカで添加物不使用の流れが大きくなったために無添加に切り替えたそうなのですが、パティだけではなくほかの材料にも無添加というのはすごいですね。

ネットで注文してみたところ、セットドリンクがデフォルトでコーラになったので、コーラはいいんだ、、、と思いましたが(笑)

生鮮野菜の原産国は各商品のページで開示されていますが、外国産も含まれます。ワッパーバーガーに使われている野菜の産地はこちらです。(使用頻度順)

野菜原産国
トマト日本、韓国、メキシコ、カナダ
玉ねぎ日本、中国
レタス日本、アメリカ、台湾

スーパーの生トマトはほとんど国産ですから、輸入の生トマトという存在を知らなかったのですが、外食産業では普通の生トマトも輸入品を使っていることもあるそうです。

ウェンディーズ・ファーストキッチン

ウェンディーズ・ファーストキッチンのハンバーガーのパティは無添加だそうです。また、同じグループの企業であるファーストキッチンも同じ無添加パティです。

「ファーストビーフパティ」は、オーストラリア産ビーフ100%。卵やパン粉、玉ねぎなどのつなぎはまったく使用していません。化学調味料、着色料、保存料などの食品添加物も一切加えていない「無添加」だから、牛肉そのものの味わいを存分に、安心してお楽しみいただけます。

ウェンディーズ・ファーストキッチン公式サイト

健康面を考えて無添加にしているというよりも、「100%ビーフで肉の味を楽しめる」というところがメインのアピールポイントのようなので、パティ以外には添加物をある程度使っていると思われます。

パティに入っていることが多いリン酸塩がないだけでも、無添加度は他のお店よりも多少ましになっているかもしれません。

ウェンディーズ・ファーストキッチンの主要原材料の原産国情報を見ると、鮮度が重要なレタス・トマト・玉ねぎはすべて国産のようです。

今回調べた6社では、野菜がすべて国産なのはフレッシュネスバーガー、モスバーガー、ウェンディーズ・ファーストキッチン(ファーストキッチンも同様)の3社だけだったので、意外と食品の安全性について気を遣っているのかもしれません。

マクドナルド

アメリカでは添加物の使用をやめる企業が増えており、アメリカのマクドナルド社は、パティを無添加にしているそうです。

マクドナルドによると、共通の商品は同じ原材料になっているそうなので、日本のマクドナルドもパティは無添加だと思われます。

ハンバーガーやビッグマック®など、世界中で販売されている共通の商品は、全て同じ原材料、同じ味になっています。

マクドナルド公式サイト

パティについての質問でも、明確に添加物を使用していないとしていますので、本当に使用していないのでしょう。

ビーフパティには、食品添加物(結着材・保存料)、つなぎ、調味料を使用していません。牛肉そのものの味わいをお楽しみいただける自慢のパティです。

保存料や防腐剤は、一切使用しておりません。牛肉を加工する際の温度管理を徹底することで、細菌の増加を防いでいます。

マクドナルド公式サイト

無添加なのはパティだけでハンバーガーのほかの食材には普通に添加物が使われているので、パティが無添加だとしても、マクドナルドを食べようという判断にはならない方が多いと思いますが、一応パティが無添加というのは本当のようです。

世界共通の商品は原材料が同じだそうなので、アメリカ版のサイトでパティ以外の添加物も確認することができます。こちらはビッグマックの原材料です。

バンズ強化小麦粉(小麦粉、大麦麦芽粉、ナイアシン、鉄、硝酸チアミン、リボフラビン、葉酸)、水、砂糖、イースト、大豆油、食塩、小麦グルテン、片栗粉、酢、ブドウ糖、コーンスターチ、加工食品デンプン、植物性タンパク質(エンドウ豆、ジャガイモ、米および/またはソラマメ)、ヒマワリ油および/またはキャノーラ油、マルトデキストリン、天然香料、生地改良剤(DATEM、アスコルビン酸、モノグリセリド及びジグリセリド、酵素の中から1つまたは複数)。
100%ビーフパティ100% USDA 検査済み牛肉。
グリルシーズニング(塩、ブラックペッパー)で調理。
低温殺菌プロセスアメリカンチーズ牛乳、クリーム、水、クエン酸ナトリウム、塩、チーズ培養物、クエン酸、酵素、大豆レシチン、着色料添加。
ケチャップトマト濃縮物、蒸留酢、高果糖コーンシロップ、コーンシロップ、水、塩、天然香料。
ピクルススライスキュウリ、水、蒸留酢、塩、塩化カルシウム、ミョウバン、ソルビン酸カリウム (防腐剤)、天然香料、ポリソルベート 80、ターメリック抽出物 (着色料)。
玉ねぎ玉ねぎ
マスタード蒸留酢、水、マスタードシード、塩、ターメリック、パプリカ、スパイス抽出物

添加物はゼロではないですが、意外と少ないですよね。

マクドナルドは2018年に、「クラシックバーガー」7種類について、食品添加物の使用を中止すると発表したそうです。「クラシックバーガー」というのは、ハンバーガー、チーズバーガー、ダブルチーズバーガー、マックダブル、クォーターパウンダー・チーズ、ダブルクォーターパウンダー・チーズ、ビッグマックです。

日本でも販売されているものが多いですね。しかし、ピクルスについては人工保存料が継続して使われるとされていました。確かにピクルスだけ添加物が多いです。

クラシックバーガー以外には添加物がドバドバなのかと思いほかの商品も見てみましたが、エッグマフィンなどはこのビッグマック程度の添加物に収まっているようです。

野菜の原産国については、他の会社のように一覧表示にするのではなく各メニュー下で紹介されています。

情報開示の点では優れていると思いますが、生野菜すらも外国産の場合が結構あるんですね。

添加物の制限なし・生野菜は国産

添加物の使用制限はないものの、生野菜はすべて国産を使用しているチェーン店には、モスバーガーとフレッシュネスバーガーがあります。

モスバーガー

モスバーガーは特に添加物に制限をかけていないので、普通に使っています。化学調味料(アミノ酸)や、パティに使われることの多いリン酸塩などです。

国の制度の中で認められているものなので、添加物を使っているから悪いというわけではないですよね。個人的に食べたくはありませんが、、、。モスバーガーに直接「何を使っているか教えてください」と問い合わせするのも晒し上げる目的みたいでどうかなと思いましたので、代わりに冷凍のモスバーガー商品の原材料を調べてみました。

一部商品のみですが、オンラインショップで冷凍が販売されています。

商品原材料
モスチキン鶏肉、衣 (でん粉、パン粉、米粉、小麦粉、食塩、植物油脂 (大豆油)、香辛料)、しょうゆ、発酵調味料、食塩、砂糖、でん粉、コーンフラワー/加工デンプン、リン酸塩(Na)、 増粘剤(キサンタン)、調味料(アミノ酸等)、パプリカ色素、 香辛料抽出物、カラメル色素、揚げ油(大豆油)、(一部に小 麦 大豆 鶏肉を含む)
ライスバーガー(焼肉)ライスプレート(うるち米(国産)、しょうゆ、その他)、 牛肉、しょうゆ、糖類(果糖ぶどう糖液糖、砂糖)、デキストリン、しょうゆ加工品、おろしたまねぎ、おろしにんにく、牛脂、香辛料、酵母エキス、ねぎエキス、にんじんペースト、ビーフエキス調味料、ジンジャーペースト/増粘剤(加工デンプン)、カラメル色素、調味料(アミノ酸)、香辛料 抽出物、(一部に小麦・牛肉・大豆を含む)
ライスバーガー(きんぴら)ライスプレート(うるち米(国産)、しょうゆ、 その他) 、野菜(ごぼう、にんじん)、しょうゆ、ベーコン、砂糖、植物油脂(なたね油、ごま油)、発酵調味料、のり佃煮、こんぶ、こんぶエキス、とうがらし / 調味料(アミノ酸等)、リン酸塩(Na)、増粘多糖類、くん液、カラメル色素、発色剤(亜硝酸Na)、コチニール色素、(一部に卵・ 乳成分・小麦・ごま・大豆・豚肉を含む)

モスチキンの揚げ油に大豆油を使っているのは驚きました。大豆油は、パーム油などと比較すると健康への悪影響が少ない油とされています。

ライスバーガー(焼肉)は比較的添加物少な目ですが、ライスバーガー(きんぴら)は、リン酸塩、亜硝酸Naなどなど嫌われる添加物がたくさん入っています。メニュー次第で結構変わるということですね。冷凍品と店舗で提供しているもので原材料が違う可能性もありますが、冷凍食品の方が添加物は少なくなることが多いので、店舗で提供されているものには、同じかそれ以上の添加物が入っていると思われます。

どうしても気になる方はメニューごとに個別に問い合わせる方法もありますが、モスを食べるなら添加物は口に入る覚悟で食べる、それが嫌ならモスには行かないという方針の方がシンプルでいいのではないかと思います。

添加物については普通の企業並みですが、野菜の情報開示については一番力が入っています。店頭のパネルなどで野菜の農家さんを紹介しているお店もありますし、公式サイトの「今月の産地情報」のページで地域別に確認することができます。

モスバーガー産地情報

農業関係者でなければ見てもわからないですが(笑)開示できないようなところでは買っていないということだと思いますので印象はいいですね。

フレッシュネス・バーガー

国産野菜をアピールしていることから、添加物にも気を遣っていそうな感じがありますが、実際は特に気を遣っていはいないようです。

フレッシュネスの4つのこだわり」の中には添加物の話題は入っていません。

①肉本来の旨味を楽しむこだわりのパティ

②ていねいに仕込む国産生野菜こだわりの野菜

③北海道芽室町産 北海こがね こだわりのじゃがいも

④カフェとしても利用できるこだわりの店づくり

何も言っていないのでモスバーガーと同様に普通に使っていると思われますが、モスバーガーと違って冷凍商品は市販されていません。でも実は、株主優待で冷凍のハンバーガーキットを販売しているので、こちらで確認してみます。

株主優待の商品は一般の人は買えないのですが、「株の植え方」というサイトに原材料部分の画像がありましたので、こちらを参考にしました。

パティにはリン酸塩とアミノ酸、バンズにはファットスプレッド(マーガリンに似ているもの)が入っていますが、ほかの原材料は比較的シンプルなようです。

リン酸塩は確かに気になりますが、アミノ酸とファットスプレッドくらいならまぁOKのラインなのではないかと思います。パンにもバターを使っていたらもっとお値段上がってしまいますしね、、、。

フレッシュネスバーガーは、親会社がかっぱ寿司や大戸屋などと同じコロワイドです。どちらももともとは違う会社でしたが、コロワイドに買収されてグループ企業になりました。

大戸屋買収のときは、工場で作って店舗に運ぶ「セントラルキッチン」が得意なコロワイドが買収することによって大戸屋の店内調理の良さが失われてしまうのでは、、、という点が話題になっていました。コロワイドといえば「セントラルキッチンでどんな添加物を入れてるか不安」な企業というイメージだったので、意外と添加物少な目なことに驚きました。

モスバーガーと同様に、冷凍食品の原材料なので店舗の商品と全く原材料が同じとは限りませんが、マクドナルドなどよりは添加物的にましな企業なのかもしれません。

外国産の生野菜を使っているチェーン店でも、一番使用頻度が高いのは国産の野菜です。なので生野菜については大きな差別化ポイントにはなりにくいかもしれませんが、フレッシュネスバーガーはポテトも国産を使っているのが特徴です。

しかし、国産野菜を重視するなら、産地情報まで出しているモスバーガーの方が透明性は高いですね。

添加物の制限なし・野菜も外国産

添加物の使用制限もなく、生野菜にも外国産が含まれるチェーン店には、ロッテリアがあります。

ロッテリア

価格帯や見た目的に添加物を使っているだろうなという感じがしますよね。

安心安全」というページを公式サイトに作っているにも関わらず、添加物への言及がゼロなので、実際どのくらい添加物を使っているかはわかりません。しかし、全くスルーしていることから、かなりがっつり使っているのではないかと思われます。

ウェンディーズ・ファーストキッチンと同様に、生野菜以外は基本的に外国産です。生野菜にも、トマトの生産地に韓国が含まれます。

牛肉のホルモン剤・野菜の洗浄剤

自然派的に気になるポイントは、まずは添加物の有無、そして野菜が国産かどうかですよね。

それに加えて、牛肉にホルモン剤を使っているかや、野菜の洗浄剤に何を使っているかという観点もあります。

このうち、ホルモン剤不使用は、チェーン店に期待するのはかなり難しいのではないかと思います。

ホルモン剤不使用をアピールしているのは、シェイクシャックというアメリカ発のハンバーガーチェーン店くらいのようです。

ちなみに結構お高く、安いハンバーガーでも800円くらい、高いのになると1500円を超えたりします。店舗数も全国で10店舗と少ない上、東京が多いので、食べたいと思ってもあまり食べる機会がないかもしれません。

野菜の洗浄剤についても、安全管理の面からなんらかのものは使っていると思われます。

チェーン店の中で選ぶとしたらバーガーキングが比較的無添加の基準が高いですが、ホルモン剤も野菜の洗浄剤もダメとなると、手作りするしかないかもしれませんね。

日本はホルモン剤の利用を禁止しているので、国産の牛肉にはホルモン剤は含まれていません。なので無添加のバンズを買って国産牛肉でパティを作って野菜を挟むと完全無添加のハンバーガーができます。

個人的にはそこまでしたくないのでフレッシュネスとバーガーキング、モスバーガーくらいだったら行きますけどね(笑)