「無添加ママ」とGoogle検索すると、「うざい」「こわい」というキーワードが同時に表示されるのです。
無添加ママ(自然派ママ)って嫌われているんですね、、、。「子供がかわいそう」と言われることもあるそうです。
私は、現役の無添加ママであると同時に、無添加ママの子供でもある立場なので、「子供がかわいそう」というのは本当なのか検証してみました。
結論を言えば、かわいそうな面はあります。ただ、無添加ママの子供でよかった面も確かにあります。結局は、どのような形で無添加にこだわるかによるのかなと思います。「無添加ママだと子供がかわいそうなの?」ということが気になる方は読んでみてください。
無添加ママがうざいと言われる理由
まずは、無添加ママ(自然派ママ)がうざいと言われる理由から調べてみました。
大人になってから反動が出る
Yahoo知恵袋の投稿です。大人になってから反動が出て逆に不健康になるのではないかという疑問のようです。
子供に無添加手作りしか与えない自然派ママみたいなのいるじゃないですか。洗剤も石鹸だけとか。 ああいう人って子供をどういう風にしたいんですか? 高校生になって友達とマックやラーメン屋に行くのもダメだって言うんですか? 社会人になって残業後に飲んで帰るのも止めるんですか? どうしたって中年にもなればあちこち不健康になるもんですが、そんなの無添加で育てようが関係ないですよね?
やりすぎな人を見ると、将来親から解放されて自由になった時に反動で暴飲暴食、40代になる頃にはデブ・ハゲ・メタボの高血圧、脂肪肝、糖尿予備軍と、成人病のデパートにならないのかなと。
反動は確かに出ますが、出ても一般的に見れば健康に気を遣っている範囲に収まる場合もあります。
例えば私の体験だと、大学で一人暮らしをする際、「これで毎日白米が食べられる!」と思い、毎食100%玄米を食べさせられた反動で白米しか食べませんでした。そしてずっと白米でしたが、アラフォーになった今、玄米の効能を見直しつつあります(笑)
また、無添加ポテチなど、自然派の生協のお菓子は基本的にまずいので、お菓子はスーパーで買うようになりました。
ただ、健康に気をつけなければ生活習慣病になるというのは明らかなので、反動で暴飲暴食をしたりはしませんでしたし、自分で生協も契約しました。
暴飲暴食にはリスクがあることは、20歳にもなれば普通の家庭で育った子も知っていることです。そのため、反動で暴飲暴食するかどうかは、適切に自制心が育っているかどうかの問題で、無添加ママはあまり関係がないのではと思います。
口出ししてくる
ママスタの投稿です。無添加ママ(自然派ママ)が他人の買い物に口出ししてくるのがうるさいそうです。
一緒に買い物行ってもお菓子やパンの裏側見て『うわぁー』って言って戻す、私がパンをカゴに入れたら『それイーストフード使ってるかもよ』とかうるさい
これは確かにうざいです。
他人が普段口にしているものを否定するとどういう風に受け取られるかということをわかっている無添加ママも多いと思いますよ。わかっていない人は単純に配慮が足りない方なのではないかと思います。
私の母親がそうでしたが、全く他人の前では出さない人もいるのですが、実はそのタイプの方が性格悪かったりします。
「知識がないから大企業が買った健康に悪い商品を買わされてしまうのね、かわいそうに」的な上から目線で見つつも、何も言わずに黙っていたりするのです(笑)
めんどくさい
発言小町の投稿です。実害はないがめんどくさいそうです。
子どもには、ジュースは飲ませない、ジャンクフードを食べさせない、添加物にうるさく無添加、無農薬野菜を食べています。
自宅でそうするのは自由なのですが、ママ友との集まりにも強要します。
ポテチを出すと「体に悪いから」と手作りの大学芋(甘味ははちみつや黒糖)を持参して、すすめてきます。
子どもたちにも、「体に悪いからね」といってポテチを食べさせません。
ランチ会も、ママ友指定の、薬膳かそばとかになります。
まあ、大学芋も美味しいし、代金はいらないというし、薬膳も美味しいので、
実害はないのですが、だんだん、ママ友グループでそのママ友を避けるようになってきました。
代わりのものを自分で持ってきてお金はとらない、納得できる店を自分で探してくる等、単に口出ししてくるだけの方よりはましな感がありますが、めんどくさいので避けるようになってしまったようですね。
個人的には、たとえ体に悪いものだったとしても、たまにレベルで食べるのにも神経質になる理由はわかりません。自分だったら、体に悪いのは承知の上でトランス脂肪酸入りのクレープを食べたりしますけどね。
一応、市販製品も、毎日食べても健康に害がない(といわれている)「一日摂取許容量」の範囲内で体に悪い物質が添加されているだけなので、それをさらに人に会ったときたまに食べるレベルで大きな影響があるとは思えません。
もしかしたらあまり個々の添加物のことは知らない方なのかもしれませんね。ポテチには様々な材料が使われていて、ぱっと見添加物だらけに見えますが、単体でそんなにやばいものはないことが多いです。
どの添加物にどのようなリスクがあり、その1日の摂取量が〇グラムを超えたら発がん性などの健康被害の可能性が〇%上がる、という情報を具体的に知っていたら、そこまで神経質になる必要はないように思えます。
しかし、子供は体が小さい分添加物から受ける影響も多いと言われているので、子供のことを思うあまりとても神経質になっているのかもしれません。
無添加ママで子供がかわいそうだった実例
ここからは、子供時代無添加ママ(自然派ママ)に育てられてつらかった実例を紹介します。
市販薬NGなのがつらい
食事だけの無添加ママもいると思いますが、さらにステージが上がると、「自然治癒力を高めるために薬を使わない」という人も出てきます。私の実家も、市販薬はNGなので、その代わりに様々な民間療法を使っていました。
市販のかぜ薬は、大学に入ってから初めて飲みました。そのとき、小中高の同級生に比べて、風邪をひいたときやけに鼻水が出ていて恥ずかしいなと思っていた理由がわかりました。同級生は、かぜ薬で症状を抑えていたんだと思います。私は本当に長々鼻水をずるずるしていました、、、。
大学からはかぜ薬を飲み続けてアラフォーを迎えましたが、自然治癒力をそんなに気にするよりも薬を飲んで早く楽になった方がいいです。それで寿命が10年くらい短くなったとしても、70歳で死んでも80歳で死んでもあまり変わらないのではないかと、、、(笑)
シャンプーが無添加
お化粧禁止の中・高校生って、髪のまとまりはすごく大事ですよね。それなのに無添加シャンプーしか使えないと、髪のツヤなどが出なくて悲しい気持ちになります。
しかし、シャンプーの使用感は人によるのかもしれません。子供時代に無添加生活のつらさをよく語り合った姉は、現在も無添加シャンプーをわざわざ使っているのです。子供時代に親が買っていた生協の無添加シャンプーではなくて、自分で見つけてきたブランドのようです。
姉はちょっと敏感肌ぎみなのですが、そういう人には無添加の方がいいのかもしれません。
シャンプーは無添加、化粧品は添加物をなるべく少なくするポリシーの草花木果を愛用しているので、帰省したときは貸してもらっています。
玄米100%
玄米に栄養素が多いというのは有名な話なので、食事に取り入れているご家庭も多いようです。白米と混ぜて食べやすくするとまだましなのですが、100%玄米だと、食べるのが相当に苦痛です。
食事が楽しく感じられなくなります。
白米がたまにしか食べられないごちそうという扱いだったので、自分だけ平成じゃない時代を生きているようでした。
ただ、悪いことばかりではなく、たまに食べる白米はすごくおいしかったです。白米は給食で食べているのですが、実家でたまに白米が出るときは炊き込みごはんのことが多いので、自然派のお高い鶏肉とお高い白米を使い、ごはんがおいしくなると言われている圧力鍋で炊いた炊き込みごはんが食べられました。
食費以外が質素になる
全体的にお金持ちのご家庭だとこの問題は起きませんが、自然派食品は基本的に高いので、普通のご家庭が自然派食品にこだわると、そのほかの部分にかけるお金が少なくなります。
私の場合高校生のときから奨学金を借りていました。ずっと自分の家はびんぼうだと思っていたのですが、奨学金手続きのために親の年収を記入したところ、奨学金が借りるられる上限ギリギリの世帯だったのです。
時代によって変わるようですが、上限に近いと平均年収よりはかなり高い水準になります。ただの貧乏ではなく自然派貧乏だったようでした。
お小遣いも月1000円で同級生より明らかに低かったので、一緒に遊びに行けない経験をしたりして、これはかなりつらい経験でした。
無添加ママでよかったこと
つらかったこともありますが、逆に無添加ママ(自然派ママ)でよかったこともあります。
知識がつく
知識があれば、大人になってから自分で判断することができます。
「添加物はダメ」「スーパーの商品はダメ」というようなことしか言わない無添加ママだと、知識がつかないのでよくないですが、例えば、ノンホモ牛乳と普通の牛乳の違いは? 平飼い有精卵とは何か?などの話を知識として教えてくれるのであれば、いいことだと思います。
そうした知識を持っていると、「ノンホモ牛乳はおいしいが、普通の牛乳でも体に悪いわけではないので普通の牛乳でいい」「平飼い卵は確かによさそうだが有精卵である必要はない」などと、自分で取捨選択していくことができます。
多少手抜きしても健康的になる
「栄養バランスをちゃんとしないと不健康になる」ということが常に頭にあるので、大人になって忙しくなって多少手抜きをしたとしても、そこまで不健康にはならないです。
スーパーのお惣菜中心でお肉ばかりという環境で育った人が、そこよりさらに手抜きをすると毎食カップ麺になったりするかもしれません。しかし、栄養バランスが完璧で有機食材を使った手料理が普通の環境で育った私の例では、手抜きをするとしても栄養バランスは確保されたBase Food(パンやクッキーなどを食べるだけで1日に必要な栄養素が取れる食品シリーズ)にするなど、一般的に見たらそこまで不健康でない範囲に収まっています。
おいしいものをたくさん知れる
自然派食品は、おいしさのムラが多いように思います。おいしいものはものすごくおいしいし、まずいものはまずいです。
パン・お菓子はまずく、お肉はおいしい傾向があります。
まずいものは大人になってからは食べなくなりましたが、おいしいものは今も食べ続けています。
結婚してから自然派食品を食べ始めた旦那も、「食べたことがないおいしいものを出されることがあった」と言っています。
スーパーの商品の方がおいしいものももちろんありますが、そういうものは大人になってから接する機会が増えるわけなので、普通に生活していたら接する機会の少ない自然派食品のよさを知ることができたのはいいことだったと思います。
かわいそうかかわいそうでないかは子供が決めるもの
子供を産んでみて思いましたが、子供にとって親は特別な存在ですよね。
幼稚園のイベントで子供たちが親のところに一斉に戻るのを見ることがありますが、みんな「ママーママー私のママー」みたいな感じですごくうれしそうにかけよっていきますよね。
多少くせのある無添加ママ(自然派ママ)だったとしても、子供にとっては世界一大事なママだったりするかもしれません。子供がかわいそうな面も確かにあるのですが、第三者がそう言って非難してしまうと、子供の立場からすると逆に悲しくなったりするかもしれません。
無添加ママにはうざい面は確かにありますので、うざいと言って構わないと思いますが、子供を絡めず、「自分が迷惑している」「ママ本人がうざい」のような言い方の方がいいように思います。