10年以上無農薬野菜を買っているのですが、見た目がいかにもな無農薬野菜(土がついている、スーパーの野菜より小さい等)ではなかったので、旦那は無農薬野菜を買っていることに気づいていなかったそうなのです。
「坂ノ途中」という無農薬野菜のお試しセットを取り寄せた際、なにげなく「いつも買っている生活クラブ(生協)も無農薬だけど」という話をしたところ、そこで初めて知ったらしく驚かれました。
そしてさらに、なんと旦那は「無農薬アンチ」であることが発覚してしまったのです。
農薬を使っていないと、土地にもよくてデメリットなどないように見えますが、なにが原因で無農薬アンチをしているのか聞いてみました。
無農薬アンチの理由は?
旦那に無農薬アンチになった理由を聞いてみたところ、自分自身でも無農薬栽培を体験したことがあるからだそうです。
土地あたり・労働力あたりの生産性が低い
旦那がやっていた無農薬栽培は趣味レベルだったので全然本格的なものではなかったそうですが、無農薬だとやはり育てるのが大変で、同じ土地を使って育てていても、収穫できる量が減ってしまうそうです。
農林水産省が作成した資料で、「農薬を使わなかった場合、収穫量はどうなる?」という内容を見てみます。
平均の減収率が24%から97%となっていて、非常に高いですね。
ここまで高いとは正直思っていませんでした。無農薬野菜の値段はスーパーの倍以上することも多いですが、値段の高さにも納得できる数値です。
さらに、除草や害虫よけなどで人件費も多くかかってしまいます。
お金持ちだけにメリットがある?
農薬を使わないと、収穫量も減り、人件費もかさみます。それは価格に転嫁されるだけなので、デメリットは「高い」だけということになります。
我が家は別会計で、食費は私持ちです。外資系企業で働いていたのでお金は結構ありました。無農薬野菜以外も割高なオイシックスのミールキットなど食費はかけていた時期もありましたが、旦那はそれに対して口出ししたことはありません。自分のお金ではないので、やりたいようにやればいいと考えているように見えました。
なのでなぜ無農薬野菜だけアンチになるのか聞いてみたところ、「無農薬野菜を作ったり食べたりするのはいいが、それを環境のためといういいイメージでアピールしようとするのが嫌な感じがする」ということでした。
土地あたり・人件費あたりの収穫量が減るということは、もし農薬をバンバン使って大量生産しているアメリカなどの国も含めて全世界が無農薬栽培に切り替えてしまうと、すぐに食糧危機が起きてしまうということになります。
無農薬野菜は、効率よく栽培できる農薬を使った野菜を大半の人が食べてくれるからこそ成り立つ、お金持ち向けのサービスということですね。
それを「環境のため」「自分たちはいいことをしている」という風にアピールするのが偽善的な感じで嫌いだそうです。
確かに無農薬野菜を売っている会社はそういうアピールをしているところは多いです。
味が青臭い
スーパーの野菜と坂ノ途中の野菜を食べ比べてみたのですが、味が明らかに青臭いことが多いです。そして葉っぱ系は葉っぱががっしりしています。
自分で虫などと戦わなくてはならず、野菜自身が強くなるためだそうなのですが、その味が必ずしもおいしいとは限らないです。
旦那は味の面でも無農薬野菜は好きではないという意見のようでした。
減農薬でいい?
とはいえ残留農薬の問題は心配なのでこれからも無農薬は買うつもりと旦那に伝えたところ、「減農薬でいいのでは」という提案がありました。
「無農薬」をアピールして販売するためには、少しでも使ってはいけないというルールに縛られることになります。
農薬には、用量を守って使えば健康への影響は少なく、労力も大幅に削減されるものもあります。そういうものまで一律に禁止するのは、ただ効率が悪いだけという意見のようでした。
私もその考え方そのものには賛成です。ただ、「減農薬」だと、たとえば使っている農薬や頻度が詳しく開示されていたとしても、消費者目線それがどの程度安全なのかがとてもわかりにくいのです。
一般の知識ではさっぱりなので、農薬マニアになる必要があります。
無農薬は、「一切使っていない」ということなので、その点はわかりやすいですよね。減農薬だと、生産者が食べる人の健康を考えて、使う農薬を厳選してくれていると信じて買うしかありません。
そのような背景があるのですが、私も減農薬でいいのではという意見に傾きつつあります(笑)
ちなみに、「無農薬」を大々的にアピールしていないオイシックスなどは基本的に減農薬になります。野菜だけでなく、お肉や加工品を一緒に買えるかなどほかの要素で判断してもいいかもしれません。