健康は気になるけどあまり手間をかけたくなく、いろいろな方法を試しているのですが、今回はお味噌汁などに使うだしを「薬膳だし」に変えてみる方法を思いつきました。
だしを変えるだけなので、手間はほとんどかかりません。それなのに健康にいい成分が取れるので、楽ですよね。ただ、薬膳だしはあまりメジャーなジャンルではないので、商品の種類は少ないです。
今回は、デパートなどでも販売されている高めの薬膳だし「五彩薬膳」に入っている材料やお値段、味について紹介します。
五彩薬膳の薬膳だしを買ってみた
薬膳だしとは、普通の出汁に使われる鰹節や昆布などをベースに、なつめなどの薬膳でよく使われる材料を配合しただしです。
ネット通販で調べてみても選択肢は少ないですが、今回は「五彩薬膳」というブランドの薬膳だしを買ってみました。Amazonでは販売されていないので、楽天で購入しました。
五彩薬膳の薬膳だしの原料
五彩薬膳の薬膳だしには、ベースとなるだしの原料が4種類と、薬膳素材が8種類配合されています。他の原料は入っておらず、もちろん無添加です。
だし | かつお節、昆布、煮干いわし、椎茸 |
薬膳素材 | アガリクス、なつめ、サンザシ、菊芋、ヤマブシタケ、杜仲葉、エゾウコギ、西洋人参 |
販売会社によると、薬膳素材にはそれぞれ以下の効能があるそうです。
素材 | 効能 |
アガリクス | βーグルカンが豊富で、腸内環境を健康にする |
なつめ | 鉄分・葉酸が豊富で、補気補血、美容にもよい |
サンザシ | 食物繊維・カルシウム・マグネシウム・鉄分・ポリフェノールなどが豊富で、胃腸の調子を整え、食欲を増す |
菊芋 | 水溶性食物繊維が豊富に含まれる「イヌリン」成分で、今大注目されているスーパーフード |
さんごヤマブシタケ | 自然界ではヤマブシタケだけに発見された「へセリン」成分含有量が通常の3倍 |
杜仲葉 | カラダを温め、体内の老廃物をきれいに掃除してくれる |
エゾウコギ | 高麗人参と同じウコギ科で、エレウテロサイドを含む |
西洋人参 | 人参サポニンとアミノ酸が豊富 |
具体的な健康成分は知らなくても、なつめや杜仲葉など、薬膳素材としてよく名前を聞くものが入っていますので、なんとなく効果がありそうな感じはしますね。
デパートなどで販売されている注目の商品
五彩薬膳はかなり高いですから(25パックで5,280円)、売り場は通販かデパートだろうなと思っていましたが、やはり主な販売経路はデパートのようです。
三越日本橋本店・新宿伊勢丹などに出店経験があり、TBSの情報番組でも取り上げられたそうです。
自然派食品は怪しく見える会社が多いですが、ある程度知名度のある会社のものでしたら安心して買えますね。
薬膳だし以外もある五彩薬膳シリーズ
薬膳では、「五色の色を意識するだけで健康になる」と考えられているそうで、そうした考えが五彩薬膳の名前の由来になったそうです。
薬膳では、すべての食材を「緑(青)・赤・黄・白・黒」の五色に分類します。
【緑(青)】はほうれん草、ブロッコリー、ピーマンなど、多くのビタミン・ミネラルを含んでおり、体の老化を防ぐ抗酸化作用が強い。
【赤】はトマト、肉類、赤身魚など、免疫機能を高め、動物性タンパク質や脂質が摂取できる。
【黄】の食材は、カボチャ、柑橘類、大豆など、良質なたんぱく質が豊富で、血中の悪玉コレステロールを低下させる働きもある。
【白】の食材は、豆腐、ごはん、牛乳などがあり、エネルギーを補給してくれる。
【黒】には海苔、わかめなどの海藻類やキノコ類、ごぼうなど、ミネラル豊富なものや腸内環境を良くしてくれるものが多いです。料理にこの5つの色がすべて入ると、健康に良いバランスのとれた食事と言えます。
五彩薬膳
薬膳だし以外にも、青汁や火鍋のもと、薬膳スープセットなどが「五彩薬膳」シリーズとして販売されています。普通の青汁でも健康によいですが、「五彩薬膳」シリーズの青汁は高麗人参やアガリクスも入っているので、さらに効果が高そうです。
五彩薬膳の薬膳だしのデメリット
普段のだしをこれに変えるだけで薬膳成分がとれるという魅力的な商品ではありますが、目立つデメリットもあります。
①一つ一つの成分量は少ない
②値段が高い
③味が微妙
一つ一つの成分量は少ない
健康によさそう!と思って飛びついて買ってみたのですが、よくよく考えると、原料配合上位4位はだし素材(かつお節、昆布、煮干いわし、椎茸)なわけです。さらに、煮出したものを飲んでいるだけなので、100%の薬膳成分が口に入るわけではありません。(だしの残りをふりかけにすれば100%食べられますが)
中国では、なつめを1日3粒食べると老いることがないということわざがあるようです。あくまでことわざなので科学的な検証はされていないですが、さすがにだし素材に少し入っている程度でどれくらいの健康効果があるのかは疑問に思えてきました。
なつめやサンザシなどが入った料理を作り、杜仲茶を飲んだ方がいいような気もします。
値段が高い
五彩薬膳の薬膳だしはアマゾンでは売られていないので楽天市場で買いましたが、25パックで5,280円です。1パックに換算すると、だいたい200円になりますね。
だしにしてはかなり高いです。
様々な自然派食材を買ってきた経験があるのである程度高いのには耐性がありますが、これはさすがに高すぎのように感じます。
25パック分の総重量は250グラムで、上位4位がだし素材なので、単体の薬膳素材は1つ20グラム程度以下になります。単体の薬膳素材を20グラム分購入したらいくらになるのか計算してみました。
薬膳素材の価格については全く知識がないので、アマゾンで2、3商品調べた平均値から、20グラムの想定価格を計算しています。
素材 | 価格 | 20グラムの想定価格 |
アガリクス | ①ユウキ製薬 水溶性 アガリクス DX)アガリクス成分2250mgで4518円 ②DHC アガリクス)アガリクス成分1280mgで1615円 ③オリヒロ 水溶性アガリクス)アガリクス成分7000mgで3573円 | 約2万5000円 |
なつめ | ①ウイグル・チェチェン産AAA級なつめ)1キロ1847円 ②【和田駿棗】超大型棗)1キロ1450円 ③もりひさ屋 無農薬なつめ)500グラム2800円 | 約60円 |
サンザシ | ①もりひさ屋 山査子)160グラム2340円 ②Bacilio 山査子)100グラム1399円 ③煕渓 山楂干)200グラム1680円 | 約250円 |
菊芋 | ①菊芋 粒タイプ)90グラム1480円 ②菊芋チップス)200グラム1580円 ③菊芋パウダー きく粉ちゃん)450グラム3280円 | 約200円 |
さんごヤマブシタケ | ①サンゴヤマブシタケパウダー)100グラム1480円 ②健康・野草茶センター ヤマブシタケ)100グラム3480円 ③ヤマブシタケ カプセル)98グラム7999円 | 約850円 |
杜仲葉 | ①焙煎杜仲茶)500グラム2980円 ②業務用 焙煎 杜仲茶)500グラム1543円 ③高貴茶 国産杜仲茶葉100%使用)150グラム3024円 | 約200円 |
エゾウコギ | ①エゾウコギ 粉末)100グラム2560円 ②【リプサ公式】 エゾウコギ)54グラム2200円 | 約650円 |
西洋人参 | ①西洋人参「花旗参」)100グラム6600円 ②西洋人参【刻み】)500グラム31800円 ③【癒雅膳食】特級 長白山 西洋人参)30グラム2918円 | 約1500円 |
アガリクスが非常に高いですね。次いで西洋人参も20グラムの平均価格が1500円ですから、かなり高級素材ということがわかります。
西洋人参というのはスーパーで売っている普通の人参のことかと思っていたのですが、どうやら違うようです。普通の人参はセリ科で、西洋人参は、朝鮮人参と同じウコギ科の植物だそうです。
五彩薬膳の薬膳だしに高すぎ疑惑をかけてしまったのですが、薬膳素材の中では最も配合量が多いアガリクスが非常に高いですから、この値段でも仕方ないのかもしれません。
ただ、、、ここまでコスパを悪くしてまでアガリクスを食べたいか?と考えると、個人的には食べたくないです。アガリクス抜きの安い薬膳だしを開発してほしいと思いました。
味が微妙
正直そんなにおいしいと感じませんでした。かつお節、昆布、煮干いわし、椎茸の順に配合量が多いはずなのですが、全体的になんか乾いたきのこ感があります。土っぽいというか、、、。
椎茸よりかつお節の風味の方が出るのではないかと思ったのですが、他に入っている薬膳素材(乾いた植物・きのこ)の主張が強いために、椎茸感が強い印象になってしまっているのかもしれません。
くら寿司のくら出汁の方がおいしいです。本気の無添加ママではなくて「たまになら添加物が入っていてもOK」と考えているので、くら寿司もスシローも行きます(笑)
五彩薬膳のだし殻をふりかけに
五彩薬膳は1パック200円の高級だしですから、だし殻を捨てるのはもったいなく感じます。そのため、だし殻でふりかけを作ると、コスパ悪い感が少し緩和されます。
メーカー側も、パッケージでだし殻をふりかけにすることを提案していますので、ぜひやってみてください。
ちなみに他にも、水出しやお湯で作る「飲むおだし」、パックを破って中身を煮物などに入れる「だし調味料」としての使い方が提案されています。