そのほか

新宿・農家の台所に行ってきた!自然派というよりおしゃれ系レストラン

「自然食 新宿」や「自然食 立川」でグーグル検索すると、「農家の台所」が出てくることもあります。

農産物を販売している会社が母体になっているようで、農家直送の野菜を使ったサラダバーが売りです。

野菜推しのメニューが多いだけで、無農薬・減農薬・有機栽培のどれもアピールされていないようで自然食感はあまり感じなかったのですが、ちょうど新宿に行くことがあったので行ってみました。

サラダバーが売りだけど高すぎる

食べ放題のサラダバーが売りのお店なのですが、お値段がかなり上がっているようです。公式サイトには食べ放題780円と書いていましたので食べるつもりでいました。

しかし、実際に行ってみると1390円になっていたんです。

野菜と果物が食べられるのですが、立地が新宿ということを考慮しても高すぎでは、、、と思い、今回はサラダバーは注文しませんでした。

サラダバーコーナーを見てみると、確かに特徴のある野菜が多かったので、気持ち的には食べたかったです。

にんじん・なす・かぼちゃなども

内容的には、普通のサラダバーでよくある葉っぱものに加えて、にんじん・なす・かぼちゃなども食べられます。

あまり生では食べない野菜を生で食べられるので、いつもとはちょっと違う味や食感が楽しめるかもしれません。

なすは、「水なす」という、水分が多くてアクが少なく、生でも食べられるものだそうです。大阪・泉州地方でのみ栽培されている農産物だそうなので、かなりレアですね。

水なす
水なすは大阪泉州地域を代表する特産物です。ずんぐりした形で一般のなすにくらべて皮が薄く手で握ると水が滴り落ちるほど水分が多いのが特徴で、ここから水なすと呼ばれるようになりました。大阪泉州地方の気候と風土でしか育たないといわれる高級野菜です。

かぼちゃも生で食べられるものが置いてありました。「鈴かぼちゃ」という初めて聞いた名前だったので調べたみたところ、見たことのある野菜が、、、。

宅配食材サービスのオイシックスで「かぼっこりー」として売られているものでした。

出典)オイシックス

薄くスライスして生で食べられます。ラデッシュやケールなどと同様に、オイシックスが珍しい野菜としてプッシュしているもので、定期ボックスによく入っています。

かぼちゃには水溶性のビタミンが含まれるのですが、煮ると水に溶けてしまいます。そのため生で食べた方が栄養的にはメリットがあると思います。でも、かぼちゃよりは柔らかいですが小さくて切りにくいので、スライスするときちょっとストレスが溜まります(笑)

農家の台所は、普段生で食べない野菜が多いので、珍しい体験にはなると思います。

国産オレンジ

国産レモンはスーパーでもたまに見かけますが、国産オレンジはほとんど見かけないですよね。

今回農家の台所にオレンジが置いてあるのを見て、輸入ものだと思い込んで「野菜推しで健康によさそうなイメージ作りをしているのに防腐剤付きのオレンジを出すってどうなの?」などと思ってしまったのですが、よく見ると愛媛県産と書いてあるのです。

オレンジは気候的に日本での栽培に向かないのですが、四国などの暖かい地方では少しだけ生産されています。

農家の台所で食べられるオレンジは、ブラッドオレンジの一種である「タロッコオレンジ」だそうです。

オレンジ系は、輸入がメインなのでどうしても防腐剤などの薬品がかかっています。そのため食材が生協限定の自然派家庭では、オレンジは食卓に出てきません。

私の家はガチガチの自然派家庭だったので、オレンジを食べた経験が少ないのですが、国産オレンジがあるなら食べてみたいなと思いました。生協でもほぼ見かけないので、買うとしたらネット通販になるでしょう。


ちなみに、よく売られている「清見オレンジ」は、オレンジとみかんをかけあわせたものなので、純粋なオレンジではありません。

河内晩柑

サラダバーには、オレンジ以外にも河内晩柑もありました。

河内晩柑は、この前大地を守る会のお試しセットに入っていて食べたのですが、クセになる味です。

見た目はグレープフルーツのようで、こういう系の見た目の柑橘類はだいたい酸っぱいのですが、河内晩柑はいい感じの酸味と甘味のバランスがよかったです。

オレンジNGの自然派家庭で育ったため、代わりにみかん以外にもさまざまな柑橘類を子供のころいろいろ食べさせられてきました。しかし、やっぱりどれも酸っぱいので、大玉の柑橘には警戒心を持つようになっていたのですが、河内晩柑は本当においしかったです。

河内晩柑をまだ食べたことがない人は、農家の台所に行けば食べてみるチャンスになりますね。店内の掲示でアピールしていたので、農家の台所的にも河内晩柑はプッシュしたいようです。4月から7月が旬の時期らしいので、この時期に行けば置いてある可能性は高いと思います。

ちなみに、「オイシックス・ラ・大地株式会社」という会社が運営している3つのサービス(オイシックス・らでぃっしゅぼーや・大地を守る会)ではどれも、河内晩柑を取り扱っています。

単品メニューは普通のレストラン

サラダバーについていろいろ書きましたが、実際食べていません(笑)

注文したのは単品メニューの「サーモンハラス焼き 玉ネギドレッシング」(1090円)と「さくら卵でTKG!野菜たっぷりみそ汁付き」(590円)でした。

農家の台所・メイン料理

メイン料理は割と安い

メイン料理は以下から選べたので、「サーモンハラス焼き 玉ネギドレッシング」にしてみました。

メニュー値段
牛ハラミ肉の石焼きステーキ1,590円
ハンバーグと春野菜 新たまおろしポン酢1,390円
松坂豚スペアリブのオーヴン焼き1,890円
ラム肉の生姜焼き ジンギスカン風1,290円
グリル野菜と鶏モモ肉の玉ねぎ塩こうじ焼き1,090円
大きなアジフライ 紫漬けタルタルソース1,090円
サーモンハラス焼き 玉ネギドレッシング1,090円
紅茶薫る10種の野菜「タジン鍋」1,290円
キャベツステーキ トリュフバターソース1,090円

サーモンハラスは、途中脂身が嫌になるくらい身も大きかったです。

この肉・魚のボリュームで、上にかけるドレッシングも手が込んだおしゃれなものになっています。「玉ねぎドレッシング」と書いてありましたが、トマトなどほかの野菜も入っていました。

それで1090円なので、新宿のおしゃれなお店基準で考えると結構お安めなのではないかと思います。

しかし、メインメニューには肉・魚の産地は基本的に書いていません。安い分、産地には特にこだわっていない可能性が高いです。こういうところからも、自然派レストランではなく、野菜がテーマのおしゃれレストラン感が出ています。

「このサーモン、素材がうめぇ!!」というような感じではありませんでしたが、普段自分では作れないおしゃれなドレッシングとの相性はよくおいしく感じたので、おしゃれ系外食レストランとしてはいい評価になると思います。

さくら卵のTKGは微妙

「さくら卵でTKG!野菜たっぷりみそ汁付き」は、「かわなべ養鶏農場」から直送している卵を使っているそうです。

スーパーで売っている卵よりかなり大きいので、見た目のインパクトが大きいです。

農家の台所・卵かけごはん

ただ、これまでいろんな自然派食品サービスでお高い卵を食べてきましたが、大きいとなにかいい点があるというわけではなさそうだったので、「ふーん、大きいんだ」くらいで流してお味を見てみました。

結論、感動する味ではなかったです。

卵はもともと値段が上がっても劇的においしいとは感じにくい食材だと思うので、卵本体に「うめ~」感を期待していたわけではないです。全体的に微妙だなと思ってしまったのですが、その理由は、お米が特においしくなかったからかもしれません。

ちなみにこの「かわなべ養鶏農場」から直送された卵、平飼いと書かれていなかったので、そんなにお高い卵ではなさそうです。

かわなべ養鶏農場のサイトを見てみると、普通にケージ飼いです。

ドリンクにも特色あり

農家の台所はワンドリンク制なので、必ず飲み物を注文しないといけません。

飲食業の都合としてワンドリンク制にしているのは構わないのですが、お酒飲めない派の人にとっては、ソフトドリンクの選択肢が少ない店のワンドリンク制は選びにくくてちょっと困ります。

農家の台所もお酒メニューは豊富でしたがソフトドリンクは8種類のみでした。

どれも結構特色があります。自家製の「飲む野菜」シリーズや100%にんじんジュース、あずきのお茶などです。

野菜ジュースに特徴あり

自家製の「飲む野菜」シリーズは2種類あります。

・小松菜とケールの「緑」

・トマトとさくらの「赤」

名前だけ見て、健康志向のガチの野菜ジュースかなと思ってしまい、甘いものが飲みたかったので無難なりんごストレートジュースを選んでしまったのですが、よく見たら2つともそこそこ甘くしてくれていそうな感じでした。

小松菜とケールの「緑」の方には、サラダバーにもあった河内晩柑が入っているそうです。また、トマトとさくらの「赤」の方は、「さくらシロップ」だそうなので、これも味は甘めに仕上がっていると思われます。

ケールって青汁に入っている成分ですから甘みを入れないとかなりまずいです。おしゃれ系レストランが、まずいと思う人が多いガチの小松菜とケール100%ジュースを出してくるわけがなかったので、よく確認すればよかったです。

ヤクルトの国産ケール青汁 30袋
当社独自の「フレッシュマイルド製法」を採用。スーパーフード“ケール“を、新鮮なままその日のうちに丁寧に搾り、素材のフレッシュ感を保ちながら飲みやすくマイルドな味わいに。

ちなみにりんごジュースは、ストレートジュースと明記されてはいなかったですが、味はストレートジュースっぽかったです。

「ゴールド農園」のりんごジュースだそうなので、多分こちらの商品だと思います。

くらし快援隊 青森 GOLD農園 ”りんご100%ストレートジュース 林檎園” 1000g×6本
葉とらずサンふじりんごをベースに、りんご100%で丸絞りしたストレートジュース♪

1000グラム×6本がアマゾンで2,900円なので、りんごストレートジュースとしては結構買いやすいお値段だと思います。

無料のさつまいも茶も飲める

有料のドリンクに加えて、無料であたたかいさつまいも茶が飲めました。

味はおいしかったです。番茶みたいな感じなのですが、ほのかに甘味がある感じです。

有料のお茶にも変わったものがあり、「あずき茶」がありました。変わったお茶が大好きなのですが、あずき茶は初めて見ました。どんな味か気になりました。

変わったお茶を飲むの楽しいですよね。同じく自然食レストランとして紹介されることがある都内のホテルバイキング「東北牧場」では変わったお茶が何種類も飲めました。(野菜が一部無農薬栽培なだけで自然食度はあまり高くないです)

農家の台所は自然派?

普通のおしゃれ系レストランという印象です。無農薬とか有機栽培とか無添加とか、ほとんどアピールしていません。

ただ、アピールしていないだけで有機栽培の割合は結構高いようです。

野菜の栽培方法は説明ほぼなし

農家の台所は、国立ファームという会社が運営していて、この会社は野菜の通販もしています。

通販サイトにも農薬がどう、という話はあまり書かれていません。

ただ、公式サイトによるとこのようなポリシーがあるそうなので、あえてそこに着目していないだけかもしれません。

こだわりの栽培方法と言えば、有機栽培や特別栽培などが一般的ですが、私たちはそれだけではこだわりとはしていません。 安心安全は当たり前、その先の美味しさを追求している 農家は、農薬や化学肥料の使用の有無というモノサシだけでは表現できない、オリジナルの工夫をたくさんしているのです。これこそが「こだわり」だと考えています。

国立ファーム

確かに、無農薬・減農薬・有機栽培の野菜の食べ比べをしていても、栽培方法にお金がかかっていることとおいしさは比例していないこともあります。

無農薬栽培にこだわった坂ノ途中は、味は青臭い系で好みが分かれますし、、、。

https://natural-food.site/%e6%97%ac%e3%81%ae%e3%81%8a%e9%87%8e%e8%8f%9c%e3%82%bb%e3%83%83%e3%83%88/

完全無農薬よりも、減農薬にして手間を抑えつつ、味の改善に特化した農家さんの方が正直おいしく感じる割合が高い気がします。

農家の台所では店内のパネルで生産者さんのお名前や顔を出しています。個別に調べると、このパネルで特に有機栽培をアピールしていなくても、実は有機栽培をしていることもあるようです。

農家の台所・生産者のパネル

味特化の方針ではあるものの、普通のレストランよりは農薬少なめの野菜が提供されているようです。

添加物に対する意識は高くなさそう

添加物に関する考えはどうなんだろうと思い、お土産コーナーに置いてある加工品の原材料を見てみました。普通に添加物は入っています(笑)

入っていないものもあったので、全く気にしていないというわけではないと思いますが、外国産レモンを使った、酸味料とトレハロース入りの塩レモンも置いてありましたので、そこまで意識は高くなさそうです。

全国焼きいもグランプリで最高賞を受賞した「塩やきいも」が目玉商品のようでしたが、さつまいもと塩のみのシンプルな原材料になっていますので、こちらは安心です。

冷凍商品なので店舗に行ったときには買えませんでしたが、こちらは気になりました。Amazonか楽天で買おうと思ったのですが、残念ながら国立ファームの公式通販以外では販売していないようです。

普通においしかった

感動するほどではなかったですが、普通においしかったです。ただ、お野菜以外のこだわりはあまりなさそうだったので、新宿の普通のレストランという感じです。

客層もおしゃれな人が多く、デートなどにも使われているようでした。

薄暗い照明の席で、左横の席ではおしゃれなカップル風の男女2人組がクラブについて熱く語っていて、右横の席では美人な女子2人組が女子会をしている、そんな空間でした。

おひとり様で自然食を食べたいという目的なら、近くにある「さんるーむ」の新宿店の方が、値段も安いですしおすすめです。